ギリシャ経済が好調

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エコノミック・レビュー未来を見る韓国経済サイトのCOMPANYで、10月11日、ホン・ソギュン記者が、好調なギリシャ経済を記事にしました。

破産まで落ちたギリシャに投資が集まる理由は

ECBのマイナス金利や資産買い付けに支えられて改革成果–ヨーロッパで唯一成長

ヨーロッパで最も借金が多いギリシアが最近マイナス金利の政府債券を発行した。これは投資家たちが 3ヶ月後満期になるまでその債券を保有する場合、投資金額よりもっと少ないお金を回収することを意味する。

超低金利が持続するはずだという一番力強いサインの一つだ。

ギリシアは10月9日にマイナス0.02%の利率で4億8750万ユーロ(約582億4163万円) 分の 3ヶ月債券発行に成功した。ギリシアは今週にも1.5%の金利で10年満期の債券を発行した。2012年にギリシアの10年満期の債券金利は24%に近接した。

史上最大規模の金融救済を要求した国、政府の借金が GDPの180%超という最高水準まで積みあがった国として、劇的な反転を成し遂げたのだ。

ヨーロッパ各国政府たちが参加した機構である欧州安定メカニズム(Euro Stability Mechanism)によればギリシアは過去8年間ヨーロッパ連合(EU) 加盟国たちと国際通貨基金(IMF)から、2040億ユーロ(約24兆3719憶円)の金融支援を受けた。

支援の条件として、ギリシア政府は財政支出を削減、公務員数を25%減らし、公共部門賃金を30% 削減した。これにより消費支出は急減し失業率は急増した。

ギリシア経済は以前の4分の3水準に縮小した。(中略)

ギリシアの春は来るのか

BoAMのベムパキ・チーム長は、「投資家がギリシャの新改革志向的な政策と実質的な現金残高の改善に鼓舞されている」と、これがギリシャ債権とドイツ債権の金利差が縮小する現象に現れたと説明した。

ピッチ氏は「ギリシャの政府債務の状況が例外的に好転している」と述べた。

他のヨーロッパ諸国の経済が沈滞局面に陥っている状況で、ギリシア経済は2019年に 2.1%成長すると予想される。ヨーロッパ全体の製造業が不振に陥っているがギリシアの9月製造業活動は好調を示した。

ギリシア経済の主要な部分を占めている観光産業の復活に力づけられて、各種経済指標がよくなっていて、実際に商店街やホテルなども以前とは違って活気を帯びている。

国民の雰囲気も非常に楽観的だ。ギリシアに春が来ているという話があちこちで出ている。

昨年1年間にギリシアを訪れた観光客は3200万人程度と推定されている。 ギリシアの人口1100万の3倍に迫る勢いだ。観光に関連した求人数は約98万8000件でギリシア全体の就業者の4分の1に肉迫している。

観光分野のGDP規模が、GDPの20%に達するほど、観光産業がギリシアの経済回復に牽引的な役割を果たしている。

アテネ中心街の場合、昨年1年に不動産価格が31%も高騰した。本格的な経済回復の兆しを見せているというサインだ。

今年に入って株式価格もやはり、46%と大きく上昇した。 ギリシア政府は来年のGDP成長率目標を2.8%と捉えている。

IMFの当初、年平均予想成長率0.9%の3倍に達する数値だ。

(econovill.com)

http://www.econovill.com/news/articleView.html?idxno=374380

2008年9月15日に勃発したリーマンショックをきっかけとした世界的な景気低迷により、2009年10月にギリシャ政府(当時の新民主主義党)の赤字隠しが発覚しました。

GDPの3~4%としていた財政赤字は実は12.7%、累積債務残高は国内総生産の113%もあることが判明したのです。

ギリシャは2004年のアテネオリンピックに向けて、積極的な財政拡大路線を敷いたため徐々に財政赤字比率が上昇しました。

結局、公共交通機関整備費を除くオリンピック開催費用が当初予算の2倍に膨れ上がり、約90億ユーロ(約1兆752億円)かかりました。

また就労者の25%前後が公務員だったため、高額な公務員給与と公務員年金(55歳支給開始で所得代替率は79%)によっても財政がひっ迫していきました。

2010年には3ヵ年財政健全化計画の発表、IMF(国際通貨基金)・欧州委員会・ECB(欧州中央銀行)による金融支援、過酷な「財政再建策」の撤回を求めた労働組合や公務員連合による総勢275万人による大規模デモがありました。

財政緊縮反対を掲げる左翼政党が最大与党となり、2012年6月の選挙で財政緊縮を支持する党が連立に成功し、債権者から債務減免の合意を取り付けてから、なんとか財政再建に向けた長い歩みが始まりました。

その後も、もちろん紆余曲折がありましたが、当記事からは構造改革と金融支援・政策が功を奏して、確実に上昇基調にあることが伺えます。

2018年(IMF Economic Database)における対GDP債務残高はギリシャ183.3%(世界下位第2位)、日本が237.1%(世界最下位)、ベネズエラ175.6%(下位第3位)でした。

ギリシャの債務は外国に対する対外債務で占められているのに対し、日本の債務は大部分が国内債務(個人の金融資産等)だから、破綻はしないという説があります。

しかしながら、いつまでも基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を先延ばしし続け、防衛費を漸増し雪だるま式に財政赤字を蓄積していけば遅かれ早かれ、同様の危機(デフォルト、預金封鎖、資産課税、外圧による強制的な構造改革と緊縮財政等)に襲われることになります。

いくら東京オリンピック、大阪万博(2025年日本国際博覧会)と大きな花火を打ち上げ続けようとも、今年10月からの消費税10%への増税が、すでに冷え込んでいた景気をさらに悪化させる可能性があり財政再建への道のりは険しいといえるでしょう。

2 thoughts on “ギリシャ経済が好調

  1. ギリシャ経済の回復ぶり、凄いのですね。
    デフォルトデフォルトといわれてたのがつい最近のようでしたが……
    公務員絡みの大胆な改革があってこそ、でしたか。日本ではとてもこうはいかないような。
    また、観光に訪れるひとの数が人口の3倍もあったとは! 本物の観光資源を持つ国は、さすが、違います!

  2. ギリシャは他人事ではないですね。デフォルトにいたっても痛みは容認できない。国民は財政緊縮策に大反対し、財政緊縮反対を旗印とした政党が躍進しました。日本でも同じ現象が起こることが目に見えます。だからこそ、これまでの莫大な財政赤字と失われた20年の主因を作った自民党に、長期悪政の責任を取らすべきです。

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