メルボルン博物館剥製室に別れ

ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)で、1月22日、ベシャ・ロデル記者が風変りでかわいらしい動物の剥製で有名だったメルボルン博物館剥製室の閉鎖に別れを惜しみました。

メルボルンの奇妙で素晴らしい剥製師に別れを告げる

ドナルド・J・トランプだけが出発するわけではない

2021年1月は一つの時代の終わりです。もちろんアメリカがあてはまりますが、言い争う余地のない一つの時代の終わりとして、メルボルン博物館での「ワイルド」な剥製展示室の閉鎖があります。

私はこの剥製の部屋での初めての経験を決して忘れることはありません。私がまだロサンゼルスに住んでいた頃、メルボルンの兄弟を訪ねていた時に、息子を連れて博物館に行きました。

時差ボケで少し疲れていた私たちにとって、剥製の部屋は不思議なもので、世界各地から集められた動物たちが、何層も展示された真っ白な空間でした。姉に指摘されたのは、ある動物です。そのカワウソの表情があまりにも変わっていて寂しげなので、私はこらえきれずに笑いだしてしまいました。

それはネット上では一躍有名になった「悲しいカワウソ」のことです(メルボルン博物館のギフトショップでは、悲しいカワウソのぬいぐるみを購入することができます) 。

「悲しいカワウソ」から、なぜかバジェットガエルを連想しました。

「悲しいカワウソ」がその奇妙な姿を手に入れたのは、彼を制作した剥製師が生きたカワウソを見たことがないからだと考えられています。原因が何であれ、悲しいカワウソはいまや孤独ではありません

悲しいカワウソはおそらくコレクションの中で最も奇妙な標本ですが、ある種の不気味さを持って登場する多くの標本の1つです。私はまた、ノミに噛まれたライオン、ひしゃげたコウモリ、みすぼらしいバンディクート(オーストラリア固有のずんぐりしたネズミのような有袋動物)が大好きです。

これらの標本の多くは100年以上前のものです。驚くべきベンガル山猫など、最近では展示されていない素晴らしい標本を見ることができるオンライン・コレクションの閲覧を強くお勧めします。展示標本の不完全さこそが、少なくとも私にとっては、とても愛おしいものなのです。(中略)

剥製室は1月26日に閉鎖されます。これは、6,700万年前のトリケラトプスの骨格を展示するためだけでなく、一般の人々にさらされると蛾の蔓延やその他の環境汚染物質につながるためです。

オーストラリア人は、自分たちを先進的で現代的な存在であると見せようとするあまり、自分たちの風変りで奇妙なところを正視し祝うことをおろそかにしています。メルボルン博物館の剥製室はその風変りなところが、見事に表現された場所の一つでした。

(nytimes.com) https://www.nytimes.com/2021/01/22/world/australia/wild-sad-otter-melbourne-taxidermy.html

Sad Otter Plush

多くの素晴らしい標本を見ることができるメルボルン博物館オンライン・コレクションhttps://collections.museumsvictoria.com.au/search?collectingarea=Mammalogy

2 thoughts on “メルボルン博物館剥製室に別れ

  1. 「悲しいカワウソ」、興味深かったです。
    カワウソをみたことがなかったからオカシなものになったいうのがオカシい。おもえば、肉や内臓を取り出し代わりに何か詰めてつくるのが剥製。そんなことも大アリでしょうね。
    幼い頃、家に立派な鷲の剥製がありました。引っ越しの際に捨てられてしまったか…
    また再びの命を与えてやるつもりでつくっている、との剥製師さんのインタビュー記事を読んだことがあります。
    日本では、剥製師、もうほとんどいなくなったようです。

    1. およそ20年前まで船橋の原木に流通センターという独立系の巨大ディスカウントストアがありました。そこには虎、熊、鷲など大型動物の中国製はく製が販売されており滑稽で笑ってしまうものもありました。小売店はチェーン化・システム化したところばかり生き残って、あのような個性的で愉快な店舗はほとんど消滅してしまった。

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