汚染土フレコンバッグ25袋空っぽ

汚染土を封入したフレコンバッグ

国際的なビジネス・タイムズを標榜するInternational Business Timesで、11月4日、ジェームス・パターソン氏が、台風19号で流された放射性廃棄物のフレコンバッグが流され、今後及ぼしうる影響を報告しました。

台風によって一掃される日本の放射性廃棄物

日本の環境省は10月上旬に、フレコンバッグ90袋の汚染土壌が台風19号(ハギビス)によって洗い流されたことを確認した。

90袋のうち65袋はそのまま回収されたが、25袋が空っぽであった。

通常の汚染水(有機汚染物質)は速やかに分解され無害化される。ところが、2011年の福島第一原子力発電所でのメルトダウン時に発生した放射能汚染は、長年にわたって無毒化されず熱い状態を保つ。

性質の悪い核種は、ストロンチウム90とセシウム137の同位体(または化学変異体)で、半減期は約30年である。半減期とは、30年後には同位元素が現在の放射線量の半分に分解されることを意味する。つまり、60年後には現在の4分の1程度になる。人類にとって安全なレベルに到達するまで、30年半減期を持つ核種で何百年もの歳月がかかる。 すべての放射性物質は半減期がある。

歴史的遺物の年代を決定するためによく使用される放射性炭素年代測定は、同位元素カーボン14のほぼ6000年の半減期に依存している。同位体はその原子核中に、通常のカーボン12と比較して2つの余分な中性子を有する。半減期の非常に長いあるいは非常に短い放射性物質は、どうでもよくて危険ではない。

カーボン14と他の長寿命半減期素材の放射線レベルは非常に弱い。非常に短寿命の半減期素材の放射レベルは強いかもしれないが、減衰が速く(場合によってはミリ秒単位)危険ではない。問題は放射線量が、中間帯で半減期に達し、人間や他の生物にとって危険で長期に亘って浮遊する核種だ。

2011年のメルトダウン後、汚染水は大きな貯蔵サイロに入れられ、一方、固形廃棄物は福島や隣接する県の一時貯蔵所で貯蔵された。放射性汚染水の行き先は太平洋で海水がすぐに放射能をわずかなレベルまで希釈する。

流された25袋分の汚染土壌も広範囲で洗い流され、最終的に海へと流され汚染水と同じ道をたどることになるが、今後数年間はホットスポットのような汚染地域ができる可能性がある。

当局によれば、保管場所の放射線量は変わっておらず、今後の事故を防ぐために障壁を設ける計画だという。

(ibtimes.com)

https://www.ibtimes.com/radioactive-waste-bags-japan-swept-away-typhoon-2859340

東京新聞Web( 2019年10月23日 配信)によれば、2015年9月(関東・東北水害)にも飯舘村の汚染土壌448袋を流出した。この大量流出を受け、「仮置場等維持管理補修マニュアル」を改定し対策を強化していたという(台風15号で流出事故のあった市町村、田村市・二本松市・川内市の仮置き場は管理対象から外れていました)。 衝撃的なのは、日本大学の糸長浩司特任教授の以下コメントです。

除染され、フレコンバッグに入れて保管されているものは全体のごく一部で、山の表土の汚染は手付かずだ。試算すると、飯舘村の山の表土を深さ5センチで削り取ると、約860万袋にもなるという。

今回の台風で山の表土が川に流れだし、あふれたり、洪水になったりして流域に放射性物質が広まった可能性がある。放射性物質を含んだ水や泥が乾けば飛散する。まず環境省は流域への影響を調査すべきだ。今後も続く大雨への対策も考えなければならない。

東京新聞Web(2019年10月23日)

https://ux.nu/IxM31

飯舘村一区域の山だけでフレコンバッグ860万袋です。現在、県内の各地に散在するフレコンバッグ仮置き場は「福島県の大熊町と双葉町の中間貯蔵施設」に集約される予定ですが、そこの貯蔵能力が最大2200万袋ですから、飯舘村の山表土だけで中間貯蔵施設の40%を占有してしまうほどの量です。

※フレコンバッグとは「フレキシブル・コンテナバッグ」の略で、収容能力は概ね耐荷重1トン・容量は1㎥(1立米)です。

深刻な放射能汚染地帯と言われるホットスポット(関東では、東京都足立区・葛飾区、千葉県我孫子市、柏市、野田市、流山市、松戸市等の一部地域を指していた)は福島県内だけではありません。

福一原発に保有してある大量の汚染水フランジ・タンクそして、汚染土フレコンバッグが漏れ出すような事態(地震、台風や豪雨等)には、除染していない手付かずの山表土も同時に流出し、河川・大地・大気・太平洋に浸透し希釈されていくということなのです。

こと原発事故の放射能防備に関しては、タガが外れてしまったようです。

一度踏み外してしまったら、後は破れかぶれでだんだんどうでもよくなってきた危うい状況だと感じます。 この辺でもう一度、手綱を引き締める時がきたのではないでしょうか。

復興庁は2015年6月、東日本大震災の2016年度以降5年間の復興事業費について、6兆円をやや上回るとしていました。ところが、先日10月28日に、復興庁は2020年度の東日本大震災の復興事業費2200億円増の1兆6981億円(中間貯蔵施設整備費5612億円含む)の概算要求を出してきました。

原発事故後、風評被害の払拭や福島県の復興PRのために、国や県から広告代理店「電通」に支払われた金額が240億円(主に環境省からの出費)にのぼることが報道(OurPlanet-TV 2019年5月24日)されました。

そして被災地の福島県は、広報予算に事故前の10倍の予算を使っています。 このように復興庁を主体として、環境省、厚生労働省、経済産業省や市町村等、幅広く原発事故復興のための予算を計上し続けるわけです。

納税においても、時限立法で定められた復興特別法人税及び復興特別所得税(個人納税者)は2037年12月31日まで徴収されますが、2038年以降も更新されることは間違いありません。

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